筋トレの目的は筋肉のみをつけることを目的とするのではなく、効率の良い筋肉の使い方を徹底的に身につけることです。人間にとって筋肉の差で身体能力差が出るかというとそうではありません。もしもそうであればボディビルダーはスーパーマンです。実際の身体能力の差はその筋肉の使い方にあります。従って筋肉はその使い方に添った形で鍛えるべきです。筋トレにおけるトレーニングのヒントはその反力にあります。いかに自分が求めている方向に対して正確な方向から負荷をかけられるかというところにあります。そしてそれは張力の伴う負荷でなければなりません。たとえば立ち上がる事に対する反力は上から下への負荷と勘違いしがちですが、実際は前方からの負荷こそ反力となりえます。椅子に座った状態で肩を下に押し付けられても立てますが、肩を前から軽く押されているだけで立ち上がる事は出来ません。従って立ち上がるために必要な筋力は大腿四頭筋ではなく腸陽筋、中殿筋、大腿二等筋であり、前面の筋肉はほとんど作用していないのです。この事を勘違いして筋トレをしてしまい多くのアスリートが膝間接を痛めています。ジャンプのときは膝を曲げるのではなくお尻を引く事なのです。 現在の筋トレはあまりにも明白な嘘が蔓延し、人間の思考能力すら立ち入る事が出来ない状態です。実際に何が真実で何が嘘なのかすら理屈ではなく、誰が言っているから、誰が行っているからなどという事が判断基準になっています。これはこうだから正しいと真実を説明しても、どの大学を出ているのですか?彼はこの大学を出ているから理屈は関係なく彼の言うことが正しい。となるのはまさに現在の社会的風潮です。 本当にそれが正しくなければ命にかかわるのであれば人はもう少しまともに物事を考えられるはずです。しかし、説明書を鵜呑みにして意味不明なサプリメントを口に出来る多くの人がいる現在では自分の命の価値すら薄れているのかもしれません。